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2019.03.28

睡眠時無呼吸の診断について

こんにちは、医師の中西 悠です

医師はどのようなことから、睡眠時無呼吸を疑うと思いますか?
今回は 睡眠時無呼吸の診断について解説します。

問診でわかる睡眠時無呼吸を疑うキーワードは、本人の眠気の自覚、息苦しくて身が覚める、何度も目を覚ましトイレに行く、早朝の頭痛などです。
ほかにも、昼間の症状(耐えがたい眠気、よく居眠りをする、記憶力・集中力の低下、性欲低下、性格変化)や、家族からの問診(いびきをかく、息が止まる、呼吸が乱れる)、身体的特徴(肥満度、体重の変化)、交通事故やその他のニアミス、仕事上の不注意などについて、お話を聞きます。
お子さんの場合は、不注意、多動、攻撃的行動などADHD様症状、学業成績、身体発育など成長に関する影響も考慮します。

睡眠時無呼吸の検査は、簡易睡眠検査とPSG (終夜睡眠ポリグラフ検査)の2種類があります。
ちなみに、無呼吸の定義とは10秒以上の気流の停止であり、これに胸部または腹部の呼吸運動が伴うものを閉塞性、呼吸運動の消失を伴うものを中枢性と呼びます。

SASの重症度は無呼吸低呼吸指数(AHI)によって、軽症(5~15)、中等度(15~30)、重症(30以上)に分類されています。

簡易睡眠検査では、AHIが40以上、PSG検査ではAHI20以上となった方が持続式陽圧呼吸法(CPAP)の保険適用となります。

1.簡易睡眠検査
長所:自宅で検査可能
短所:睡眠脳波の測定ができないので、実際患者さんが寝ているかどうかわからない。睡眠のステージがわからない。

低呼吸(基準値の呼吸より50%以上の換気量あるいは気流の低下が10秒以上持続し、さらに3%以上の酸素飽和度の低下か覚醒反応を伴うもの)が判定できないため、厳密にはAHI(無呼吸低呼吸指数)の測定ができず、RDI(呼吸障害指数)と呼ぶべきとの意見もあります。
また、この検査で算出したAHIは推定値であるため、PSGで求めたAHIと区別するためRDIと表記することがあります。
こういった理由から簡易睡眠検査の場合は、AHI(あるいはRDI)が40以上でなければCPAPの保険適応で使えません。

2.PSG (終夜睡眠ポリグラフ検査)
眼球運動、脳波、オトガイ筋電図、鼻呼吸センサ、胸部、腹部の呼吸運動、いびきマイクロフォン、心電図、経皮的酸素飽和度(SpO2)、下肢筋電図、体位センサなどを終夜にわたって記録します。
正常成人でのレム睡眠は総睡眠時間の20~25%で、80~100分間隔に10~20分ほど続き、それが一晩に4~5回出現します。
脳波上の覚醒反応は3秒以上15秒未満の「覚醒反応」と15秒以上の「覚醒」とに分けられます。閉塞性無呼吸によって引き起こされる「覚醒反応」は、頻回であれば分断睡眠となるため昼間の眠気などを引き起こします。

PSGで見るべきポイントは下記の2点です。
1.身体の異常(酸素飽和度低下、心電図上での不整脈など) 

2.睡眠脳波のどの時点での異常かを見極める。

治療が必要なSASと診断がついた場合、程度によって治療法が異なります。

中西医師が運営するSAS治療のサイトはこちらから

http://sascare.info/wp/