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2019.04.18

院長が語るアレルギーの話【第8弾】他の成分も関係するの?

老木医院の院長、老木浩之です。

アレルギーを発症している人は昔に比べ、日本では格段に増えています。
なぜでしょうか。 おそらく1つや2つの原因ではなく、様々な要因が複合的に関係しているのだと思います。
有力な説を2,3、ご紹介しましょう。

1つは、花粉やダニ等、抗原になりやすい物質との接触が増えている点が挙げられています。
例えば、花粉に関しては、日本では山林の植林として、大部分がスギ、ヒノキで占められており、長年の植林でその2種の花粉を増やしてしまったことが挙げられます。
それらの花粉は風に乗ると何百キロ以上も飛ぶことがあるのです。
さらに、都市部に飛んできた花粉はほとんど地面のない都会では土や植物に捕捉されることなく、いったんアスファルトやコンクリートの上に落ちても風によってふたたび舞い上がります。
これらが花粉に都会人がさらされることが多くなった理由です。
また、ダニやハウスダストに関しては、住宅の気密性が高まったため、室内の温度、湿度がダニの繁殖条件を満たしやすくなったことも挙げられています。

もう1つは免疫系の反応です。IgE(アイ・ジー・イー)というアレルギーのときに働くたんぱく質の話です。
IgEは比較的大きめの異物や外敵を退治するための免疫です。その1つに寄生虫があります。
しかし、戦後までとは違って、今の日本では寄生虫の病気は激減しています。
そのため、IgEが主な仕事としてきた寄生虫退治がほとんどなくなって、働く場を求めて、花粉などの異物を抗原として認識する確率が高くなったという説です。

俗説というか都市伝説のような話ではあるのですが、私たち医者も妙に納得したくなる説なのです。
ほかにも、昔の生活レベルの衛生環境ではごく普通に口から入っていた細菌などを、現在は格段に摂取しなくなったことがアレルギーを悪くする引き金になっているとする学説もあります。

アレルギーの不思議な話は尽きません。
それは、現在の医学レベルでもなお解明されていない謎がたくさん残っている証拠でもあります。
次回はアレルギーの話のいよいよ最終話です。免疫の壮大な話に皆さんをいざないます。

アレルギーの話 その1はこちらから
アレルギーの話 その2はこちらから
アレルギーの話 その3はこちらから
アレルギーの話 その4はこちらから
アレルギーの話 その5はこちらから
アレルギーの話 その6はこちらから
アレルギーの話 その7はこちらから
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