耳の中のかゆみ(外耳道の湿疹)の原因・治療・対処について

耳の中のかゆみの原因・治療・対処法

耳の中がかゆくなるのはなぜ?

耳の中のかゆみは、一時的な違和感にとどまる場合もありますが、繰り返すようになると「外耳湿疹」や「外耳炎」へと進行することがあります。原因はひとつではなく、日常の習慣やアレルギー、生活環境などさまざまです。ここでは代表的な原因を見ていきましょう。

耳掃除のしすぎによる刺激

耳掃除を頻繁に行うと、外耳道を覆っている薄い皮膚が傷つきやすくなります。

皮膚が傷つくと炎症を起こし、かゆみが出て、さらに耳掃除をしてしまうという悪循環に陥りやすいのです。実は耳掃除は頻繁に行う必要はなく、やりすぎるほどトラブルの原因になってしまいます。

花粉やアレルギーによる湿疹

耳の中のかゆみの原因となる花粉

花粉やハウスダスト、動物の毛などのアレルゲンが原因で、耳の中に湿疹や炎症が起こることがあります。

特に花粉症の方は、目や鼻だけでなく耳にもアレルギー症状が現れることがあり、春先や秋など特定の季節に耳のかゆみが強まるのが特徴です。アレルギー体質の方では、慢性的に外耳のかゆみを感じることもあります。

イヤホン・補聴器などの長時間使用

耳に直接触れるイヤホンや補聴器の使用も、かゆみの原因となります。

素材による接触アレルギーや、密閉による蒸れが外耳の皮膚を刺激し、湿疹を引き起こすケースがあります。特に長時間の使用は炎症を悪化させやすいため、使用時間や清潔さに注意が必要です。

お風呂やプールで耳に水が入ったとき

入浴や水泳で耳に水が入ると、外耳道内の湿度が高まり、皮膚がふやけやすくなります。

この状態が続くとかゆみや炎症が起こりやすく、夏場やスポーツをする方に多いトラブルです。耳に水が残っていると感じる場合は、無理に綿棒で取ろうとせず、自然に乾燥させることが大切です。外耳炎に進行してしまう場合も

かゆみや湿疹を放置したり、耳を頻繁にいじったりしていると、細菌感染が起こり「外耳炎」に進行することがあります。

外耳炎になると、かゆみだけでなく強い痛みや耳だれ、腫れといった症状が現れ、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。早めに耳鼻科を受診することで、症状の悪化を防ぐことができます。

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耳のかゆみを悪化させるNG行動

耳のかゆみがあるとつい耳をいじったり、市販の薬で何とかしようとしたりしがちです。しかし、こうした自己流の対処はかえって症状を悪化させる原因になります。ここでは避けるべきNG行動について解説します。

耳かきや綿棒で頻繁に刺激する

かゆみを感じると耳かきをしたくなりますが、実は耳掃除のしすぎは外耳道の皮膚を傷つけ、炎症や湿疹を悪化させる大きな要因です。

綿棒を使うと、かえって耳垢を奥に押し込んでしまうこともあり、かゆみや詰まり感が強くなることもあります。耳の中はとてもデリケートなので、刺激を繰り返すほどトラブルが長引きやすいのです。

自己判断で市販薬や軟膏を使うリスク

「かゆみ止めの薬を塗ればよいのでは?」と考えて、市販の軟膏や点耳薬を試す方もいます。しかし、自己判断での薬の使用は注意が必要です。

外耳湿疹の原因はアレルギーや感染などさまざまで、症状に合わない薬を使うと悪化することもあります。また、耳の奥に薬剤が残ることで細菌が繁殖しやすくなるケースも見られます。

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耳のかゆみに対する正しい対処法

耳のかゆみは原因によって対処法が異なりますが、共通して大切なのは「自己流でいじりすぎないこと」と「医師の診断に基づいた治療を受けること」です。ここでは代表的な対処法を解説します。

耳掃除は控えめに

耳の中のかゆみを感じると耳掃除をしたくなりますが、外耳道は非常にデリケートです。頻繁な耳かきや綿棒での掃除は、皮膚を傷つけて炎症を悪化させる原因になります。

耳垢は自然に外に排出される仕組みがあるため、無理に掃除をする必要はありません。耳掃除は月に1回程度、耳の入り口だけを軽く拭き取る程度で十分です。

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かゆみや炎症を抑える処方薬で改善

外耳湿疹や軽い炎症の場合、耳鼻科ではかゆみや炎症を抑える薬が処方されます。具体的には、炎症を抑える点耳薬や軟膏、かゆみを抑える内服薬などがあります。

市販薬での自己判断はリスクがあるため、医師の診察を受け、症状に合わせた薬で改善を目指すのが安心です。

アレルギーが原因の場合の対応(抗アレルギー薬など)

花粉やハウスダストなどのアレルギーが原因で耳の中がかゆくなることもあります。この場合、抗アレルギー薬の内服や点鼻薬などで体全体のアレルギー反応を抑えることが効果的です。

季節性の症状が強い方は、耳鼻科で花粉症の治療と併せて相談することで、耳のかゆみもコントロールしやすくなります。

炎症が強いときの治療(抗生物質・痛み止め)

湿疹や炎症が悪化して外耳炎に進行すると、耳の中に強い痛みや耳だれが出ることがあります。その場合は抗生物質や痛み止めを使って感染と炎症を抑える治療を行います。

放置すると症状が長引いたり繰り返したりするため、早めに耳鼻科を受診することが大切です。

耳鼻科を受診すべきサイン

耳のかゆみは一時的なもので自然に治まることもありますが、中には放置すると悪化したり繰り返したりするケースもあります。次のような症状がある場合は、自己判断せず耳鼻科を受診することをおすすめします。

耳の奥のかゆみが続いている

耳の奥にかゆみが長く続く場合、湿疹や外耳炎などが進行している可能性があります。

「何日もかゆみが取れない」「同じ症状を繰り返している」と感じたら、早めに耳鼻科で原因を調べ、適切な治療を受けることが大切です。

耳だれや強い痛みがある

かゆみだけでなく、耳から液体が出る「耳だれ」や、ズキズキとした強い痛みがある場合は要注意です。これは外耳炎や中耳炎のサインであり、放置するとさらに悪化するリスクがあります。

こうした症状が出ているときは、市販薬では対応できません。すぐに医師の診察を受けましょう。

繰り返す耳の湿疹や花粉症に伴う症状

「治ってもまたかゆくなる」「季節ごとにかゆみが悪化する」といった繰り返す症状は、アレルギーや体質が関係していることがあります。

特に花粉症などのアレルギー性疾患と関連している場合は、耳だけでなく鼻や喉の症状も一緒に治療することで改善が期待できます。耳鼻科なら総合的に診てもらえるため、安心して相談できます。

耳のかゆみでお困りの方は【耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院】へ

耳のかゆみや湿疹は「そのうち治る」と思って放置すると、外耳炎などに進行し、強い痛みや生活の支障につながることがあります。早めに耳鼻科で診察を受けることが、症状改善への近道です。当院では、地域に根ざした診療と専門的な治療で、耳のお悩みに対応しています。

地域密着で安心の診療体制

耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院は、地域に住む皆さまが安心して通える耳鼻科を目指しています。小さなお子さまからご年配の方まで、幅広い世代の耳の症状に対応。普段から気軽に相談できる「かかりつけ医」として、長く信頼いただける診療を行っています。

専門医による丁寧な診察と治療

耳の中は自分では見えないため、症状の原因を自己判断するのは難しいものです。当院では経験豊富な耳鼻咽喉科専門医が、耳の奥までしっかり確認し、一人ひとりの症状に合わせた治療を行います。わかりやすい説明を心がけ、不安や疑問を解消しながら治療を進めていきます。

予約・お問い合わせはこちら

耳のかゆみや湿疹でお悩みの方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。

症状が軽いうちに治療を始めることで、早い改善につながります。まずは一度、ご相談ください。お仕事帰りや学校帰りにも通いやすい体制を整えています。

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監修医師

  • 老木 浩之
  • ・耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院 理事長
  • ・日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医師
  • ・医学博士

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