アレルギー性鼻炎の治療
下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術(鼻レーザー)
粘膜を焼いてアレルギーに反応しにくくする下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術という治療があります。鼻レーザーとよく呼ばれています。
日帰り手術が可能で、当院では8割以上の方に症状の改善が見られます。
鼻レーザーにはデメリットがありますか?
治療後4、5日程度、鼻水、鼻づまり、鼻血が出る場合があります。効果の持続期間は2、3か月から長くて1年程度の場合が多いです。
子どもの鼻レーザー治療は可能ですか?
鼻づまりがひどい場合、レーザー治療を進める場合があります。その場合、小学5年生以上で可能な場合が多いです。
費用はどれくらいかかりますか?
3割負担の場合、約10,000円です。
手術(後鼻神経切除術+α)
鼻水がひどい場合は鼻水を引き起こす神経を切断して症状を抑える後鼻神経切除術を施します。こちらの治療は1泊2日の入院手術です。
加えて当院では症状により粘膜下下鼻甲介骨切除術と鼻中隔矯正術という手術も行います。これにより、鼻づまりの原因となっている個所を外科的に治療します。
手術を受ける場合、手術日はいつですか?
当院の手術日は、月・火・木曜日です。2泊の入院が必要な手術は、月曜日か火曜日の手術になります。
手術費用はどれくらいかかりますか?
手術内容により異なりますが、高額療養費制度が適用されれば、一般的な所得の方の自己負担額で約10万円となります。
手術後、仕事や学校にはいつ頃復帰できますか?
仕事内容にもよりますが、術後4~5日からデスクワークは可能です。ただし身体を使う仕事・力仕事は術後1ヶ月程は控えめにお願いします。
ゾレア®皮下注射
スギ花粉症に高い効果が期待できる新薬です。IgEとマスト細胞の結合をブロックし、アレルギー症状を抑えます。
スギ花粉シーズンの外出が多い方、受験や仕事で症状をなんとか抑えたい方に推奨されます。
ゾレア® の投与は他の医療機関でも受けられますか?
この薬は厳しい使用条件があり、耳鼻咽喉科専門医しか行うことができないと定められています。投与が可能かどうかは医療機関にお問い合わせください。
ゾレア® のデメリットはありますか?
かなり高価な薬のうえ、効果の持続は1回の投与で数週間程度となります。また、他の治療の効果が薄い重症の方以外は投与できません。
舌下免疫療法
アレルギーの原因物質を少量ずつ体内に入れることで体質を改善し症状を抑える治療です。治療は長期にわたりますが、6歳以上の小さなお子様の治療も可能です。スギ花粉症とダニアレルギーが対象です。
舌下免疫療法のメリットは何ですか?
体質を改善し、免疫を作る治療法であり、鼻だけでなく目・口・皮膚などすべての症状に効果が期待できます。
アレルギーの原因を体に入れて大丈夫なのですか?
いやな腫れ・かゆみや喉の腫れ・息苦しさなどの強い症状が表れる危険性があります。そのため、初めて服用するときは医師の立会いのもと異常がないか確認しながら行います。
費用はどれくらいかかりますか?
スギ花粉症の治療薬の場合、月約2,000円、ダニアレルギーで月約2,500円です。※3割負担の場合
副鼻腔炎の治療
副鼻腔炎は多くの方に見られ、通院や薬の処方で治るケースも多いですが、蓄膿症が長引く場合や、ポリープ(鼻茸)が見られる場合には内視鏡を使用した鼻内副鼻腔手術が行われます。
鼻茸とは何ですか?
鼻ポリープとも呼ばれ、鼻の粘膜がふくらみ垂れ下がったもので、慢性炎症に伴いできやすく、鼻づまり・嗅覚障害の原因となります。大きい場合は手術で取り除きます。
どういう内容の手術になりますか?
副鼻腔の通り道の開放、膿の排出、鼻茸の切除などの手術を行い、炎症の箇所や程度に応じて手術費用が異なります。
加えて、症状によっては粘膜下下鼻甲介骨切除術と鼻中隔矯正術という手術を行います。これにより、鼻づまりの原因となっている個所を外科的に治療します。
アレルギー性鼻炎を伴う場合は、鼻水を引き起こす神経を切断して症状を抑える後鼻神経切除術を併せて施術する場合もあります。
手術にはどんなデメリットがありますか?
手術によって鼻の中の粘膜が荒れるので、鼻づまり・鼻水・鼻血がしばらく続く場合もあります。
また、内視鏡というレーザーですので、鼻の奥にある目や脳にごくまれにダメージを与える可能性もあり、眼球の構造や視神経への影響の説明も行います。
副鼻腔炎の手術を受ける場合、手術日はいつですか?
当院の手術日は、月・火・木曜日です。2泊の入院が必要な手術は、月曜日か火曜日の手術になります。
副鼻腔炎の手術費用はどれくらいかかりますか?
手術内容によって異なりますが、高額療養費制度が適用されれば一般的な所得の方の自己負担額で約10万円となります。
鼻中隔湾曲症
鼻の左右を隔てる鼻中隔は成長過程で歪んでしまうことがあります。鼻中隔の湾曲が大きく、鼻づまりなどの症状が生活の質の悪化に影響している場合には手術が必要になります。
どういう内容の手術になりますか?
軟骨の上下を一部切除/湾曲した軟骨を矯正します。湾曲している鼻中隔の軟骨を切除し、真っ直ぐになるよう整える「鼻中隔矯正術」という手術を行います。
鼻中隔の湾曲以外にも治療の必要がある場合は、別の手術を同時に行うことがあります。
手術にはどんなデメリットがありますか?
出血・バイ菌の感染・痛みなどのリスクがあります。また、鼻中隔穿孔といった左右の鼻の穴に通じる孔が生じてしまう症状や、骨や軟骨をとりすぎて鼻が変形してしまう鞍鼻(あんび)という症状になる可能性がまれにあります。当院ではこれらの症状は過去一例もありません。
入院期間はどれくらいですか?
1泊2日です。遠方にお住いの方、手術内容・お体の状態で2泊になる場合もあります。退院後は最低2〜3日の自宅安静が必要です。
費用はどれくらいかかりますか?
手術内容にもよりますが、高額療養費制度が適用された一般的な所得の方の自己負担額で約10万円となります。
手術後、仕事や学校にはいつ頃復帰できますか?
仕事内容にもよりますが、術後4~5日からデスクワークは可能です。ただし身体を使う仕事・力仕事は術後1ヶ月程は控えめにお願いします。