耳瘻孔とは
正式な名称は「先天性耳瘻孔」と言います。
生まれつき、耳の付け根に小さな穴を持つ病気です。多くは1~1.5センチ程度の深さで、袋状になっていますが、中には耳の穴とつながるほど深いものもあります。
耳瘻孔の原因
耳瘻孔は、胎児の段階で、耳の各パーツの結合がうまくいかずに隙間が生じてしまうことが原因です。
先天性のもので、ご両親の病歴や生活習慣とは関係がありません。
耳瘻孔の症状
穴に汗や垢などが溜まると異臭を放ちます。また、痛みや腫れ、化膿が生じることもあります。
耳瘻孔の検査
耳の付け根周辺に炎症が見られる場合には、耳瘻孔を疑う必要があります。炎症を抑えたのち、医師が瘻孔の有無を確認し、診断します。
約25%の症例が両側性ですので、反対側の耳の瘻孔の有無も確認します。
耳瘻孔の治療・手術
耳瘻孔が自然に塞がることはありません。感染が繰り返される、ひどく腫れるといった場合には、抗生剤などで炎症を抑え、瘻孔ごとくり抜く手術(先天性耳ろう管摘出術)を行う必要があります。
原則として、成人の方の場合は局所麻酔で、お子様の場合には全身麻酔で手術します。皮膚の欠損は最小限に抑え、手術後は時間が経過するほど目立たなくなります。