下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術(鼻レーザー手術)|日帰り外来手術

アレルギー性鼻炎(花粉症)は、体質的な疾患です。体質を薬や手術で変えることはできませんので、「手術でアレルギー性鼻炎が治る」という言い方は正確ではありません。

しかし、「手術によってアレルギー反応が起こりにくくする」「仮にアレルギー反応が起こっても症状(くしゃみや鼻水)として現れにくくする」ことは可能です。

「下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術」(鼻レーザー手術)では、約8割の方に日々の生活に支障のない程度までの症状改善が見られます。

下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術とは

下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術(鼻レーザー手術)|日帰り外来手術

粘膜を焼いてアレルゲンに反応しにくくすることで、アレルギーの発症を抑える効果が期待できます。

半導体レーザーで鼻の粘膜を薄く焼く方法は20年以上前から広く利用されており、焼かれた粘膜は3~4週間程度で抗原の侵入を防ぐようになって腫れにくい粘膜へと変わります。粘膜下のアレルギーに反応する細胞の減少も、症状緩和に役立っていると考えられています。

大阪和泉市の老木医院では2024年単年で40件の下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術の実績があります。※術式別の件数です。患者様お一人につき複数種類の手術を同時に行った場合は個別に件数を算出しております。

8割以上の症状改善

手術により症状が以前の半分以下となる確率は8割の患者様で確認されており、スギをはじめとする花粉症に関しても、ステロイド点鼻薬以上の効果が報告されています。

日帰り手術可能

手術中の危険や手術後の後遺症はなく、痛みと出血もほとんど見られないため、日帰り手術でも安心して行うことができます。

なお、手術は局所表面麻酔(痛み止めの薬を染みこませたガーゼを鼻の穴に入れる)のみで、手術に要する時間は、局所表面麻酔を含めて15~30分程度です。手術直後に鎮痛剤を服用されるのは2~3人に1人程度の割合で、その使用期間も当日のみであることがほとんどです。

手術後2~3日間は軽い火傷の状態が続くため鼻汁(鼻血が混じることも)が多く出ますが、次第に治まります。火傷はゼラチンのような形態を経てかさぶたとなりますが、1ヶ月が経過する頃には通常の粘膜が再生します。

対象年齢 10歳(小学5年生)以上
意義 はれた粘膜を半導体レーザーで蒸散させて減量し、鼻づまりを楽にします。
鼻粘膜の表面積が減るので、鼻水にも多少効果が期待できます。
手術方法 鼻の穴から高周波メスを入れて、粘膜に接触させ、通電して焼きます。
麻酔方法 局所麻酔。鼻の中に麻酔液をつけた綿花を入れるだけです。
約15分で効きます。注射を打つ麻酔ではありません。
手術での危険性 1週間程度は鼻づまりが悪化します。
鼻血が少し出やすい状態になります。(約1ヶ月間)
手術所要時間 3~4分間で完了です。
入院日数 入院は必要ありません。外来で行います。
術後の外来通院 約4週間〔週1・2回(4週間)〕

対象となる症状

  • 頑固な鼻づまりのある方
  • 毎年、花粉症の時期には鼻づまりでつらい思いをし、悩んでいる方
  • 内服薬や点鼻液で鼻づまりに対して十分に効果が出ていない方

手術費用

アレルギー性鼻炎の手術 実質自己負担額
下甲介粘膜レーザー焼灼術 約10,000円

手術費用が大きくなった場合は「高額療養費制度」が適応されます。上記の実質自己負担額は一般的な所得「区分ウ」の方の概算金額です。また、入院期間・処置等によっても多少前後いたします。詳しくは下記のページをご覧ください。

手術後の注意点

  • 極力、鼻をかまないように。飲酒、運動は1週間程度控えめに。
  • 入浴は鼻血が出なければ、手術当日からOK。

レーザー手術で十分な効果が得られない場合

高度なアレルギー性鼻炎には、アレルギー発症と関わりのある神経を切断する手術後鼻神経切除術により、レーザー手術で十分な効果が得られなかった方でも改善が期待できます。この手術により9割以上の方が効果を実感され、また少なくとも3年以上の効果持続が見られます。

また、症状の原因が、アレルギー性鼻炎の他に鼻中隔の湾曲や鼻の内側の構造にもあると認められた場合には、鼻中隔矯正術粘膜下下鼻甲介骨切除術を同時に行うこともあります。患者様の症状の程度、原因によって、適切な治療法を選択することが重要です。

監修医師

  • 老木 浩之
  • ・耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院 理事長
  • ・日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医師
  • ・医学博士

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