鼻の中(鼻の奥)・鼻水が臭い原因と治療法

その「鼻の臭い」、副鼻腔のサインかもしれません

鼻の中が臭い原因

ふと嫌なにおいに気づいてたどっていくと、実は鼻の奥から漂っていた――そんなことがあります。香りの強い料理やスパイス、アルコールの余韻で一時的に臭く感じることもありますが、鼻の病気が隠れている場合も少なくありません。

まず疑うべき原因と受診の目安

副鼻腔炎のほか、粘膜が乾いてかさぶたがつきやすくなる病気、カビが関わる副鼻腔の炎症、鼻の中の異物、鼻水がのど側へ流れる後鼻漏、歯の炎症が上あごの副鼻腔へ広がる状態などが考えられます。

次のようなサインがあれば受診をご検討ください。

  • どろっとした臭い鼻水が続く/くり返す
  • 片側だけ強く臭う
  • 鼻の後ろ側(ノド)に落ちてくる鼻汁が多い
  • 1週間以上よくならない
  • 頭痛や顔の痛み、発熱を伴う

当院の診断と治療方針

副鼻腔の構造

内視鏡検査と副鼻腔CTで原因を確かめ、薬で改善を目指すか、手術を視野に入れるかを分かりやすくご説明します。術後は外来での鼻内清掃や点鼻・内服まで丁寧にフォローいたします。

「鼻の中が臭い」原因別早見表

急性副鼻腔炎(風邪後・どろっと悪臭)

顔の中の副鼻腔に、風邪やアレルギー性鼻炎をきっかけに炎症が起き、膿がたまることで鼻の中が強く臭うことがあります。鼻づまり、頭痛、においが分かりにくい、集中しづらい…といった症状を伴うことがよくあります。

この症状を相談(副鼻腔炎の解説ページへ)

慢性副鼻腔炎(蓄膿)(反復・鼻茸・嗅覚低下)

炎症が長引くと慢性化し、鼻の内側の粘膜が腫れて鼻茸が下がることがあります。悪臭鼻漏や鼻づまりが続き、嗅覚が低下する方も多い状態です。

この症状を相談(手術ページへ)

副鼻腔真菌症(強い悪臭・口臭)

副鼻腔内でカビが増え、通常の副鼻腔炎より治りにくいタイプです。鼻づまりや口臭を伴い、独特の強い悪臭を感じることもあります。

この症状を相談(手術ページへ)

萎縮性鼻炎(臭鼻症)(かさぶたが臭い・乾燥)

鼻の粘膜が乾いて硬くなり、かさぶたができやすくなります。ここに細菌が繁殖して強い悪臭を放つことがあり、無理に剥がすと悪化します。

この症状を相談(問合せページへ)

鼻内異物(小児に多い/片側悪臭)

片側だけの悪臭鼻漏が続くときは要注意。小さなお子さまでは、食べ物や小さなおもちゃが入ってしまうことがあります。

この症状を相談(問合せページへ)

自宅ケアはここまで” ─ 改善しない/くり返すなら受診へ

鼻のにおいが気になるときは、まず鼻の中を清潔・保湿して粘膜を整えることが基本です。ただし、良くならない・何度もぶり返す場合は、原因をはっきりさせるために受診をご検討ください。

自宅でできること(安全にできる範囲)

数日以上良くならない場合は必ず耳鼻科を受診してください。

鼻洗浄(鼻うがい)

体温に近い食塩水でやさしく。就寝前や入浴後など、112回を目安に。

保湿

加湿器の利用、ワセリン系などで入口周りを薄く保護。

正しい点鼻

医師・薬剤師に案内された用法で。使いすぎは粘膜悪化や“戻り”の鼻づまりを招くため注意。

生活の整え

十分な睡眠、飲酒・喫煙を控える、香りの強い化粧品やスプレーは最小限に。

控えてほしいこと(悪化・事故防止のため)

痂皮(かさぶた)の無理な除去

出血や感染、悪化の原因になります。

自己流の異物除去

奥へ押し込む危険があります。気づいたら受診を。

綿棒の入れすぎ・強い鼻かみ

粘膜を傷つけます。やさしく行いましょう。

当院の診断と治療フロー

診断の流れ

鼻の中が臭い時の診断

まず診察や内視鏡で鼻の奥の腫れ・鼻茸・膿の出口の状態を確認し、CTで副鼻腔のどこに炎症が広がっているかを評価します。細菌の種類や耐性の確認が必要な場合は、分泌物を採って培養検査を行います。

治療は薬での最小侵襲から開始し、ネブライザー・点鼻薬・内服を組み合わせて経過を見ます。目安は48週。この時点で改善が不十分/再発をくり返す/嗅覚低下が強いなどの場合は、内視鏡下副鼻腔手術(ESS)のご相談へ進みます。

内視鏡下副鼻腔手術(ESS

目的は、膿や空気の通り道(排泄路)を確保し、正常な粘膜をできる限り温存すること。これにより悪臭を伴う鼻漏・鼻づまりの改善、においの回復が期待できます(個人差あり)。

当院の強み:ESSの豊富な実績、複数医師の立会い体制、1泊入院対応。術後は外来での鼻内清掃と点鼻・内服の継続まで、再発予防を見据えてフォローします。

よくある質問

鼻の奥が臭いのに鼻水が出ないのは?

鼻水が見えなくても、のど側へ流れる後鼻漏や、副鼻腔の奥にたまった分泌物が原因でにおいを感じることがあります。粘膜が乾いてかさぶたがつきやすい状態でも同様の訴えが出ます。内視鏡で鼻の奥を確認し、必要に応じてCTでたまり具合や広がりを確認します。どろっとしたにおい、口臭、咳が続く場合は早めにご相談ください。

鼻をつまむと臭いは片側病変のサイン?

片側だけ強く臭う、つまむとにおいがはっきりする――こうした所見は、片側の副鼻腔にたまりがある、あるいは異物や歯の炎症が関わっている合図です。自分で強く押したり、無理に洗い流したりすると悪化することがあります。片側症状は赤信号と考え、受診をおすすめします。

かさぶたが臭いときの対処

乾燥でできたかさぶた自体や、その周りで増えた細菌がにおいの元になります。無理に剥がすと出血や悪化につながるため避けましょう。加湿ややさしい鼻洗浄で清潔を保ち、必要に応じて保湿・感染対策を行います。外来では吸引と清掃で整え、再発しにくいケア方法をご案内します。

手術が必要か不安です

まず内視鏡とCTで原因を確認し、薬で改善できるのか、手術を視野に入れるかを判断します。薬の服用で経過を見て、48週間ほどで十分な改善が得られない、再発をくり返す、嗅覚の低下が強い――といった場合は内視鏡手術をご提案します。手術の適否やタイミングは個別に丁寧にご説明しますので、気になる点は遠慮なくお聞きください。

まずは原因の特定から。お気軽にご相談ください。

鼻のにおいの原因は見た目だけでは分かりにくいことが多く、内視鏡と副鼻腔CTでの確認が近道です。受診当日は、症状に応じて内視鏡→必要に応じてCTまで行い、その場で薬で様子を見るのか/手術を視野に入れるのかを分かりやすくお伝えします。

地域密着で安心の診療体制

耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院は、地域に住む皆さまが安心して通える耳鼻科を目指しています。小さなお子さまからご年配の方まで、幅広い世代の鼻の症状に対応。普段から気軽に相談できる「かかりつけ医」として、長く信頼いただける診療を行っています。

専門医による丁寧な診察と治療

鼻の中は自分では見えないため、症状の原因を自己判断するのは難しいものです。当院では経験豊富な耳鼻咽喉科専門医が、一人ひとりの症状に合わせた治療を行います。わかりやすい説明を心がけ、不安や疑問を解消しながら治療を進めていきます。

予約・お問い合わせはこちら

鼻の中の臭いでお悩みの方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。

症状が軽いうちに治療を始めることで、早い改善につながります。まずは一度、ご相談ください。お仕事帰りや学校帰りにも通いやすい体制を整えています。

受診のご予約はこちらです

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鼻に関するその他の症状

以上鼻の中が臭い原因と治療法について解説させていただきました。その他の鼻に関する症状は以下のページにて解説しております。

監修医師

  • 老木 浩之
  • ・耳鼻咽喉科サージクリニック老木医院 理事長
  • ・日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医師
  • ・医学博士

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